多発性筋炎(闘病編その五)

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投薬開始から4週目、入院31日目に突入して行く。



11/06(Fri)


--- 6時、日増しに長く感じる様に成った夜が終わる。 ---


入院して、2ヶ月めに突入した。一日一日は長いのに、1ヶ月と成ると「えっ! もう1ヶ月立つのか。」と早く感じるのは何故だろう。


この1ヶ月の間に、一進一退を繰り返しながらも徐々に回復して行く、自分の姿を見てきた。


時には、日毎に動かなくなる自分の体に恐怖を覚えながら、強い自分を取り戻そうと藻掻いている姿も見た。


「成ってしまったもん、しゃー無い!」「成るようにしか、成れへん!」と、何度も自分に言い聞かせてきた事もある。


だが今は、恐怖の呪縛から解き放された様に、繰り返される体の異変を率直に受け止めることが出来る。


病気に成った事を悔やんでも仕方ない、何時も前向きに行く事だけを考えて、闘病生活だからこそ毎日を楽しく過ごせるように。


今日の体調は…


昨日のリハビリの影響だろう、左足がつってしまう。スネの横の筋肉が、一段と張りを増している。


まだ、足のリハビリは無理の様です。限界に近い筋肉の状態でリハビリしても、逆効果でしか無いでしょう。


昨日の考え通り、持久力アップより先に、筋を伸ばす事を前提にリハビリをするように依頼しようと思う。



H先生が、朝の回診に見えた。


H先生:「おはようございます。昨日のリハビリどうでした?」


私  :「腕と、膝下の軽いトレーニング程度ですね。」


私  :「でもそれだけで、両足がつりましたけど…」


H先生:「まぁ 始めたばかりやから、これから、これから。」


私  :「ただ、筋トレする前にこの辺の筋を緩和しないと、この筋が邪魔して腕が自由に動かないんですけどね。」


私  :「リハビリの先生と、その辺を相談しようと思ってるんですけど。」


H先生:「自分にあった形でリハビリをしたら良いので、相談して決めて進めて良いですよ。」


私  :「そうします。」


最近は、サラッとした会話が多くなった。良い傾向なのかも知れない。お互い緊張した空気の中で、治療に専念してきたので、このリハビリスタートが緊張を解す、一つの切っ掛けに成ったのでは無いかと思う。



看護師:「リハビリ呼ばれました。」


私  :「解りました、行ってきます。」


1Fのリハビリステーションに向かう。


部屋に入ると「○○さーん、奥のベットに案内して」と先生の声が飛んできた。


今日は、筋トレ用の大型ベットだ。ベットは大型だが、1800mmと長さが足りないので、頭が当たるか足が出るか、さぁどっち?てな感じになった。


ベットに横たわっていると先生がやって来た。


O先生:「どうでした?痛いところ有りませんか?」


私 :「今朝、左足がつって大変でした。」


O先生:「ウエートが重かったのかな?」


そこで、昨日私が考えた治療の進め方を話してみた。


私 :「一度それをやって見たいのですが。」


O先生:「それが、本人に取って良いようであればやってみましょう。」


この先生凄い、自分のカリキュラムを一旦引っ込めて、患者のわがままに付き合ってくれた。


ちなみに、この先生は女医さんです。それも超美人の…


今のところ、足の方はそれ程困っていないので、上半身を主体にリハビリをすることに成った。


O先生:「一度両腕を上に上げてみて下さい。はい、良いです。」


やはり左腕は真横辺りまで、右腕は左腕より多少上がる。


右腕から治療を初め筋を伸ばす、次は左腕に移行し筋を伸ばしていく。


O先生:「左の方がバネが入っている見たいに抵抗がある。」


私 :「左腕が上がらないのは、それが有るからですよ。」


左右の筋を伸ばして貰ったところで、この成果を先生に見せる事にする。


私 :「先生!」


と、声を掛けて振り返った所で、両腕を上げてみせる。左右の筋を伸ばす前は、真横までしか上がらなかった左腕が、今は右手が上がっていた所まで持ち上がっている。


勿論、右腕はそれ以上に上がっているのは当たり前だ。


O先生:「えっ! 上がってる。」


目を丸くして固まった。


私 :「ゴムみたいに、邪魔してた筋肉を伸ばしただけで、こんなに変わるんですよ。」


私 :「先生、目から鱗でしょ。」


先生が大きくうなずいた。この経験は、先生に取ってこれから先の治療に、大きく貢献してくれるのでは無いだろうか。


10人の患者がいれば、10通りの治療法が有って当たり前だと私は思う。


同じ疾患でも、私のように他の患者と違う症状であれば、治療法が違って来るのも当然の結果でしょう。


だから治療が自分に合っていないと思ったら、遠慮せず先生に相談してみる事を勧めます。


今は患者が納得しない治療を、無理にする事は有りません。治療は医師と患者の信頼関係が有って、初めて成り立つものだと私は思ってます。


リハビリは、私の思い通りの結果を出して無事終わった。


後は一日の残りを、ぷらぷらとしながら何時もの如く過ごしていく。夜に向かって…



消灯時間がやって来た。部屋の灯りが消える…


最初の1〜2時間、頑張って寝ようと努力しているのが、ベットの上で動く音の違いで解る。多分普通に寝返り打つ音と、寝苦しくて寝返り打つ音とは動きの質が違うのだろう。


だがこれも無駄な努力に終わるのは言うまでも無い。(笑)


Y田さんが部屋を出て行く、暫くして戻ってきた。トイレに行ったようだ。5分もしない内に、また出て行った。


「やっぱり、寝られへん見たいやな。」ほんじゃ、お付き合いしようかとベットから抜け出し待合室に向かう。


待合室にはY田さんが足をさすりながら座っていた。


私 :「痛そうですね?」


Y田さん:「夕方空調入ってから、チクチク、チクチクして寝られへん。」


Y田さんは、糖尿病の初期治療が悪くて下半身に神経障害が出てしまったのだ。掛かった主治医が、糖尿病患者の治療をした事のない先生だったらしい。前代未聞の出来事や無いの?これ!


以後歩行が困難となり、この病院に助けを求めて来たらしい。


私 :「最近、Y野さん爆睡出来てる見たいやん?」


Y田さん:「よう寝れてる言うてたわ。」


私 :「元気に成って来た証やん。」


Y野さんが運ばれてきたのは真夜中で、急性アルコール中毒に依る救急搬送だった。


その時の当直の看護師さんは、搬送されてきたY野さんを見て「この人危ないかも!」と思った程の重体だったそうです。


治療開始する時は、相手が重病で意識が有ろうが無かろうが、必ず声を掛けてから治療を開始する事に成っている。


「服を切りますよー」「チクッとしますよー」とか、「○○しますよー」の類の言葉だ。


後々の事、担当した看護師さんに依ると、Y野さんに纏わるエピソードが有ったらしい。


治療中に、看護師さんが付き添いで来ていた奥さんに「夜間診療と言う事で、五千円の保証金が要るのですが。」と言う事を説明し、支払いと預り書の受け渡しをしたらしい。


入院後Y野さんが、看護師さんに「保証金五千円の預り書どこに入れてくれました?」と聞いたそうです。これには看護師さんもビックリでしょうね。


当時「この人危ないかも!」と思われるほどの重病患者が、この話の流れを一句漏らさず聞いていたのだから。


それについて本人は、金に関する事は「どんな状況でも聞き逃さん!」とか訳解らんこと言ってます。


私が入院した当時、かなりの黄疸が出ていて、まるで黄色のカラーコンタクトでも入れているかのようだったが、今は黄疸も取れ順調に回復している。


一人ずつ病気が良く成っていく、人ごと乍ら良い事だ。ただ私は何時?





11/07(Sat)


--- 夜明けが来た、今日も待合室で迎える。 ---


決まった時間に決まった様に、洗顔と歯磨きに洗面所へ向かう。


未だに、大腿部の上がりが悪いので、気を抜くと足が思ってる様に上がっていなくて、つま先が引っかかり転びそうになる。


今日の体調は…


代わり映えせず、横ばい状態のままです。


リハビリの効果? 始めたばかりなので、出るわけ有りませんね。


最近は、3時間も熟睡すれば睡眠が十分足りているのか、日中に眠い感じも気怠さもなく毎日が過ごせている。


それもそうだろう、毎日飯食ってぷらぷらするだけ、後はテレビにビデオとゲームのオンパレードとくれば、疲れるわけ無いよな!


そして今日は、何のイベントもない休診日と来た日には、退屈以外の何者でもない。


だが、その退屈以外の何者でもない日々を過ごせている自分が凄いと感じる。病院生活に慣れてきたって事ですか?これは… やばい!


確かに先日、H先生に「病院生活、上手く過ごしてるね。」と言われたのは間違いないのだけど、素直に喜べないのだな。 これが…


この病室の窓は大きく作られているので、日が差し込むと非常に明るくて暖かい。その暖かい日差しの中で、ベットに横たわっていると、いつの間にか夢の世界へ引きずり込まれている事も度々。


たかが30分程度の夢心地なのだが、この30分が睡眠不足を補っている事も否めないのでは無いだろうか。



H先生が夕方の回診で廻ってきた。


H先生:「調子はどう?」


私  :「変わり無しかな。」


H先生:「土曜日で何にもすること無かったと思うけど。」


完全に読まれていますねぇ。


私  :「ぇえ! 飯だけが唯一の楽しみで。」


H先生:「食べ過ぎないようにだけしてくれたら、何食べても良いですから。」


H先生:「(体重)増えてない?」


私  :「横ばいですよ、管理してるから大丈夫です。」


最近は、井戸端会議のような会話で成り立ってる気がする。(笑)





11/08(Sun)


--- 日の出が遅くなった、明るさを取り戻すのが6時少し前に成っている。 ---


窓の側によると、冷気が肌に触れる。外は見るからに冷え込んでいる感じがヒシヒシと伝わってくる。


例年になく、冷え込みが早いのでは無いのかな?



今朝の調子は…


昨日同様代わり映えせず、横ばい状態です。


ここまで来たら、大きな変化は無いだろう。


変化が有っても、徐々に来てるから解り難いと思うし、今は自分の感覚だけで判断した方が、良いようにも思えて来ているのが正直なところです。


「代わり映えせず」が、良い兆しの証なのかも知れませんね。



看護師さんの検温が始まった様だ。


慌てて体温計を出して脇の下に挟み込む。


『ピピッ、ピピッ、ピピッ!』検温終了の合図が成る。液晶パネルに36度5分の数字が表示されていた。


看護師:「おはようございます、検温させて下さい。」


私  :「6度5分です。」


看護師:「ありがとうございます、血圧計りまーす。」


看護師:「120の68です、酸素計りまーす。」


看護師:「97です。」


看護師:「明日採血ですね、22時以降は絶飲絶食でお願いします。」


看護師:「明日は、尿検査も併せて有りますので…」


日曜で人が少ないのか、慌ただしく出て行った。私はただ、うなずくばかりで終わった。



日差しが暖かく成って来た。


今日は、リハビリが無いので暖かくなった屋上で、自分なりのストレッチをやる事にした。


この病院の屋上の柵は、比較的高く作ってあるので、条件的には申し分ない感じでリハビリに利用できそうだ。


両腕の筋肉を伸ばすのが目的なので、先ずは右手で柵の上部を持ち腰を静かに沈めていく。脇の下の筋が悲鳴を上げ出す。


「ぅぅううう 効くぅー!」このままの状態で、暫く我慢する。徐々に痛みが和らいでくる、そこでもう一段腰を沈める。


「きっつぅー!」我慢、がまん。痛みが和らいでくる、今度は沈めた腰をゆっくりゆっくり戻していく。


右腕に開放感が伝わり、動きに軽さが出て来た。拳を上に突き上げてみると、ストレッチの前よりスムーズに上がっていく。


完璧には程遠いが、真上に近い感じで右腕は上がって行ったのだ。次は、左腕も同様にやってみる。


「ぅっぎぃー 何じゃこりゃー!」右と違い、少し腰を沈めただけで脇の下の筋肉が悲鳴を上げた。


右腕に比べて、左腕の動きが悪いわけだ。


少し痛みが和らいだ所で、もう一段腰を沈める。まだまだ右腕の時ほど腰が沈み切れていないが、今はここが限界だろう。


そしてゆっくり腰を上げる。ゆっくりゆっくり戻して行く…


左腕は右腕とは違う開放感が伝わる。言うなれば「やっと解放されたぁ!」と言う感じでしょうか。


拳を上に突き上げてみる、こちらもストレッチの前よりスムーズに上がっていく。ただ右腕とは違い、反対側からもっと強い力で引き戻されて行くのを痛切に感じる。


今、体に対して何をしてやるべきか、何を体が要求してきているのか、自分自身が感じて来た事を基に導いた答えは、有る意味正解だったのでは無いでしょうか。




余談ですが 、腰痛持ちの方への朗報かも…


私は35年間前からの腰痛持ちで、年に数回のペースで突然激痛が走り動けなくなる事が有った。今まで痛みも何もなく横になっていたのに、次に動こうとしたら突然の激痛に見舞われるのだ。何故か突然に…


整骨院で矯正して貰い、一週間ほどで動けるようには成るが、この痛みは成った者でしか解らないんですよね。 絶対に!


しかも、いろんな人の話を基に、さも自分も経験したかのように「あれは痛いんですよね!」等と軽く言う輩も居るが、あの激痛解るはずもない。話だけ合わすな、と言いたく成るね。


腰痛防止の為のいろんな腰痛体操が、院内のポスターや雑誌等で紹介されているが、これと言って効果的だったものは一つもなかった。


当然と言えば当然でしょう。この様な腰痛体操を紹介している人の多くが、腰痛の経験がまったく無いのですから。


腰痛に成る人の大半は、腹筋、背筋、側筋のバランスが崩れているからだ。言わば、強い方に何時も体が傾いていると言う事になる。


そこで変な方向に力が加わると、当然腰に負担が掛かり腰痛に成る。


「あなたは背筋が弱いから、少し背筋を鍛えて強くした方が良いですよ。」良く聞く言葉ですね。


正常な方であれば、簡単に背筋は鍛える事が出来るでしょうが、腰痛に成ってからでは簡単には出来ないんですよね。


一旦腰痛に成ってしまうと、背筋を鍛える行動そのものが腰の負担となって再発の引き金に成るからだ。


当時いろいろな腰痛体操をやって来た中で、やはり疑問を感じた事が有った。


「どうして弱い部分を鍛えるのだろう?」


そこで考えたのが「弱い部分に合わせてやっても、バランスは取れるのでは?」と言う逆転の発想だった。


強い筋肉を弱くするので無く、一旦伸ばしてやって柔軟さを与え、弱い方の筋肉に近いレベルまで合わしてやる方法だ。


こうする事によって、強い筋肉には柔軟性が付き、弱い方の筋肉は伸ばされ様とする時、それに反発する力で自然と筋力がアップしてくる。


自分なりに、この腰痛体操を確立してから5年間、良い具合に筋力のバランスが保てているのであろう、一度も腰痛が出なく成ったのだ。


それまでは、一旦腰を下ろすと立ち上がる度に「痛い! 腰が伸びない。」と言っていたのだが、今はスーッと立ち上がって何事も無かったかの如く歩いているのです。


今回の多発性筋炎のリハビリも、その延長上に合ったのでは無いでしょうか?


今後も引き続き、私のカリキュラムで続けさせて貰おうと思います。



H先生が夕方の回診に訪れる。


H先生:「どうですかぁ? 今日リハビリお休みですね。」


私  :「屋上で、軽くリハビリして来ましたよ。」


H先生:「無理しないようにして下さいね。」


私  :「ぅーん どの程度が無理なのか解りませんね。」


H先生:「疲れない程度で、程々にね。」


と言い残して、次の回診へ廻っていった。



「あ゛ーーー! 喉が渇くぅーーー!」


そうです、明日は採血のため22時以降は絶飲絶食だった。口の中を濡らす程度なら許可は出ているのですが、その程度では足る訳がない。


私はどちらかと言うと、水分を栄養に生きている様な人種なので、水分を取れないのが一番辛いのです。





11/09(Mon)


--- 今日も、二匹のパンダと共に過ごす一日に成った。 ---


週に一度の採血の日が来た。


前回同様「22時以降は絶飲絶食」のお達しで、今回も喉がカピカピ状態だ。


「早く採血に来てくれぇー」と念仏の様に唱える。看護師さんに依って、早く来てくれる子とそうで無い子が居る。


さぁーて今日はどっち?


6時15分、『カラカラカラ』とワゴンの音が近づいて来る、今日は早い看護師さんだった。助かった…


看護師:「おはようございます。採血させて下さい。」


今日4本がワゴンの上に準備してある。


私  :「今日4本ですか?」


看護師:「はい、4本です。」


ゴムで上腕を縛るが、血管の出が悪い様だ。


看護師:「親指を中に入れて、軽く握って下さい。」


やっと血管が出て来た様だ。


看護師:「ちょっとチクッとしますよ。」


ん? この看護師さん上手い、と思わず思った。上手い人は、針を刺す前に解るのです。


やはり、何時刺した? と言うほど痛みが小さかった。


何故なら、自信を持って血管を捕らえに行くから、まず針の刺す角度(少し立ち気味)が自信のない人と違う。


それに血管を軽くすくう様に捕らえる為、チクッのチの時点で針が血管を捕らえられると言う事になる。当然、針を刺す痛みも小さいと言う訳です。


こんな看護師さんは、血管の細い患者さんでも対応が効くのではないかな? 若いのに、この看護師さんスキル高いな!



H先生が、朝の回診で回ってきた。


H先生:「おはようございます、今日、採血ですね。」


私  :「はい、朝一に終わりましたよ。」


H先生:「楽しみですねぇ。」


私  :「そうですね、下がってれば良いけど。」


今は、それだけが共通の願いです。



8時45分診察開始のアナウンスが流れる。


今日も、大腸検査の患者が検査入院で入って来た。


この部屋の空きベットはDベットだけなので、また隣に入って来る。


今度は、静かな人で有ります様に願う。脆もその願いは、木っ端みじんに崩れ去った。


「ん゛ー!」「あ゛ー!」ここは恐竜館かよぉー


隣のベットに来る患者は、どうして訳の解らない唸り声を上げるヤツばっかりなのか不思議で成らない。


年取ると、自然とそう成るのだろうか? 理解できないよぉおー


「お願いだから今日退院して下さいな」と願うばかりでした。


H先生が顔を出してくれた。


H先生:「採決の結果出ましたよ。」


CK値1053(2009-11-02)→985(2009-11-9)下がったには、下がったけど喜べる数字は無かった。


私  :「目標確かに3桁でしたけど、ちょっとショックやんなぁ。」


H先生:「まぁ 焦らずに行きましょう。」


この先生に言われると、そうしようかと思ってします。良い事だ。



この後、嫌がらせのような会話が飛び込んできた。


「ポリープの摘出した? って事は今日確実に泊まりに成るやん。」


「また、こんなマナーの成っていない人と、一晩過ごさなアカンのか?」


--- 予想は的中、競馬だったら万馬券! ---


早めに寝てくれたのは良いが、イビキが凄い。とにかく凄い。「何じゃこりゃー!!!」と言いたいほど凄い。


当然、通路にまで響いている。


ギブ… 完全に今日寝るの諦めた。





11/10(Tue)


--- ほとんど一睡もせずに、夜明けを迎えることに成った。 ---


「イビキは気にしたら、寝れなくなる。」と良く言われるが、今回は気にする以前の問題だった。


昔、職場の旅行で温泉に行った時の事、朝起きたらイビキの当人以外が全員布団を持参して、廊下で寝ていた事が有ったのを思い出した。


今回久々に、その時と同じ雰囲気を味わった。


つくづく闘病生活と言うのは、病気だけと闘うのでは無いなと思い知らされる。


今朝の調子は…


昨日のリハビリで少々無理をした感じがする。

両足首に浮腫が出て来てる。


「この程度まですると、やり過ぎに成るのか。」


今出来るリハビリの限界が見えて来たようだ。


しばらくは、浮腫が取れるまで上半身のみのリハビリにしよう。


H先生に怒られそう! 「無理は禁物」と言われているだけに…



噂をすれば何とかと言いますが、H先生が朝の回診に訪れる。


H先生:「変わりないですか?」


私  :「リハビリやり過ぎました。」


私  :「両足が浮腫んでしまって。」


H先生:「だから無理は禁物だって言ったのに…」


私  :「これで限界が解ったから、次は無いですよ。」


私  :「ただ、次の採血の結果悪かったら、ごめんなさい。」


H先生:「頑張りすぎないようにね。」


私  :「気をつけまーす。」


今は「むり」どころか、「む」の字までやった時点でやり過ぎの様だ。気をつけよう!


次にH先生が、Y田さんの所へ向かう。


昨日の採血の結果を報告している様だ。「結果は、問題ないようですね。」の会話が聞こえてきた。


と言う事は、Y田さんの退院が決まった事に成るのだ。即座に「Y田さん、おめでとう。」と声を掛けに行ってしまった。


そして、何ともう一つの吉報が舞い込んだ。隣部屋のY野さんも、退院が決まったようだ。早ければ、明日 11/11 の退院に成る。


勿論二人とも、早いに越した事はないだろう。明日で決定のはずだ…


夜の徘徊組の二人が、一度に退院するという事は一気に寂しくなる。嬉しいやら、寂しいやら、ちよっと複雑な気持ちにさせられる。


でも良かった、元気になった患者を送り出せる喜び、勿論送り出して貰う喜びの方が大きいのだろうが、違った意味で嬉しいのである。



--- そして21時がやって来る、最後の会合が開かれるのか? ---


最後と言う事で、今夜はY田さんとY野さんのご両人とも会合に出席でした。


退院しても、Y田さんは定期的に外来に来なければ成らない。麻酔治療のブロックが、まだ2回残っているらしくて、一日掛けての外来受診と成るようだ。


Y野さんも、退院後の経過観察で 11/25 には、外来受診で来院するらしい。退院しても、なかなか病院からは離れられないと来たもんだ。





11/11(Wed)


--- Y田さんとY野さんの、退院当日を迎える。 ---


今日は久々に、朝一の外出に出かけよう。洗顔と歯磨きを済ます為に洗面所へ向かう。


「おはようございまーす。」守衛さんに挨拶、あいさつ。


外へ出ようと自動ドアの前に立つ、ドアが開くのと同時に冷たい外気が入ってきた。


「さっぶぅー!」まだ11月上旬と言うのに、この冷え込みは何だ? 例年より冷え込むのが早くないか?


”ぶるっ”と震えながら外に出る。


6時を少し回った所だと言うのに、既に見慣れた愛煙家たちが煙を上げている。


入院治療していても、タバコだけは止められない様だ。医者には「タバコは止めた方が良いですよ。」と再三言われながらも抵抗し続けているかのように。


私  :「おはようございます、寒いですね?」


愛煙家:「おはよう、何処行くん?」


私  :「ちょっと、コンビニまで。」


と言い残して、そのまま素通りする。


チーズ、牛乳、ソーセージ、etcを買い込む。特に牛乳は必需品、切らさないようにしないと便秘に成ってしまう。


買い物が終わり戻ると、更に愛煙家が増えていた。寒いのに、朝早くからご苦労な事で…


今日の体調は…


両足の浮腫は、まだ退く様子が無い。CK値が上昇しているかも知れないな。


睡眠も浅い様で、看護師さんの見回りでの足音で目が覚める。体は睡眠を要求しているのに、これが先生の言っていた薬の影響なんだろうか。



H先生が朝の回診に見える。


H先生:「おはようございます、お変わり有りませんかぁ?」


私  :「はーぃ、両足の浮腫みも変わりませーん。」(笑)


H先生:「別に、具合悪いと言う事も無い?」


私  :「具合が悪い所は無いですね、それ成りに良い感じですかね。」


さらりと回診も終わった。


Y田さんの動きが慌ただしく成って来た、着々と退院の準備が進んでいる様だ。


予定では10時頃、奥さんが迎えに来るように成っているらしい。それに合わせての準備だから、自然と慌ただしく成るのだろう。


丁度、私のリハビリの時間と重なってしまうかも知れないと思ったが、リハビリが混んでいるのか今日は呼び出しがいつもより遅い。


今日に限っては、好都合だった。


退院の時間が来た、挨拶を済ませた時Y野さんが待っていたかの様に現れた。Y野さんは、午後からの退院と言う事なので、二人で見送る事に成った。


糖尿病には”完治”の二文字がない、一旦発症すると退院してからも大変なのだ。インスリンを撃ってる間はごく普通に生活できるので、知らない間に無理をさせてしまうのだろうか、突然ひん死の状態で運ばれてくるケースが多いようです。


そして入退院を繰り返す、と言う最悪のパターンです。





--- 21時、今晩から共に夜を過ごすメンバーが居ない。 ---


テレビを見ながら、眠なるのを待つも無駄な抵抗。雑誌とPSPを持って、今宵は一人寂しくいつもの場所へと向かった。


まぁ その内眠く成るだろう。





11/12(Thu)


--- 6時、まだ明るさが戻ってこない。 ---


気づくと知らず知らずのうちに、長い夜が一段と長くなっていたのだった。


こちらも毎日の事で忘れていたが、全然進歩してないようです。そう朝一番の恒例、ベットからの脱出劇です。


未だに、反動を付けないとスムーズに体を回転できない状況は変わりません。


体の動きその物は、かなりスムーズに動かせる様には成っているが、筋力その物が変わっていないので、力が入らないのは仕方の無い事でしょう。


洗顔と歯磨きに洗面所へ向かう。


今日の体調は…


両足首の浮腫が少し退いたかな?と感じる、だが思ったほど炎症が落ち着かない様子だ。


膝を曲げると、大腿部前面にピリピリとした表面を引っ張られて広げられている様な感じの痛みが出て来た。


今は、それ程痛いと言う感じでは無いのだが、まだ筋肉破壊が進行中なんだろうと思う。


看護師さんが、検温に来た。


看護師:「おはようございます、朝の検温に来ました。」


私  :「おはようございます」


看護師:「お変わり有りませんか?浮腫とか痛みとかは、大丈夫ですか?」


私  :「大丈夫ですよ」


大丈夫では無いのだが、看護師さんには敢えてそう答えた。


看護師さんは来る度に、毎回同じ事を聞いてくる、また看護師さんが変わる度に同じ事を聞いてくるので、一日のうち何回も同じ事を言わなければ成らない。


これも決まり事なんでしょうけど、これが結構うっとうしく成ってくるのだ。



H先生が、朝の回診に見えた。


H先生:「おはようございます、調子どう?」


大腿部のピリピリ感の事を説明した。


H先生:「この辺ですか?」


大腿部を触診しながら


H先生:「 … 」


また固まった。


私  :「これあまり気にしなくて良いと思いますよ。」


私  :「まだ一進一退の攻防している所でしょう。」


ただ先生としては、1ヶ月以上も立つのに、まだ炎症が治まらないのが納得いかない様子だ。


忘れて成らないのは、症状は十人十色だと言う事です。今までと違ったからと言って、その都度敏感に反応していたら、判断を誤る事に成るからね、冷静に対処して下さいよ先生と言いたくなる。


言い換えれば、私も医者と言っても過言ではない。ただ診察する対象が、人か機械かの違いで病気と故障の違いなのだと思う。


私の居る病棟は総合内科だが、電気はある意味機械で言えば総合内科と言っても良いのではないのかな?


脳はCPU、脳神経はCPU基盤内の配線、血液は電流などに置き換える事が出来る。


病状を聞く(故障内容を聞く)それに依って病巣(故障箇所)を判断し、検査によりそれを明確にして行く。


この流れは、人も機械も見る者は違えど類似しているとは思いませんか? 私は良くこう感じます。


焦って、下手な治療をすると、正常だった部分にまで悪影響を及ぼすのは、人も機械も変わらないのでね。


私の楽観的な所で、多少H先生も救われる事も有るのだろうか、笑みを浮かべて部屋を後にした。



「リハビリから呼ばれました。」と事務員さんの声がした。


エレベーターに向かう、平日はなかなかエレベーターが来ないのだ。午前中は3機のエレベーターが、フル稼働に近い状態で上下しているのにも関わらず、間に合っていないのが現状だ。


やっと乗り込む事が出来た。ほぼ各停で上下して来るので、時間が掛かるのは仕方がないか。


リハビリステーションに入ると、奥の広いベットに案内される。普通のベットでは小さすぎて、この大きいベットが定位置に成ったようだ。


大腿部のピリピリ感の事を報告し、上半身のみのリハビリをすることに成った。


腕の筋を、少しずつ伸ばしてはその位置で暫く維持し、緩和されたのを見計らってまた伸ばす。


徐々に徐々に、縮んでいた腕が伸びていく。


脇の前後に有る筋が、両脇とも縮んだのかカチカチで柔軟性が無くなかなか伸びない。


その為、筋力の落ちた腕では、自分の腕の重みすら持ち上げる事が出来なくなっているのだ。


O先生:「この辺から、バネが利いたように成るのよね。」


私 :「そこから引っ張られますね。」


O先生:「特に左の方が。」


私 :「ですよね、だから左の方が動き悪くて上がらないんですわ。」


O先生:「時間掛かるけど、徐々にやっていきましょう。」



今日はイベントが一件入っている、ステロイドの副作用に依る異常が無いか、月一回CT検査を実施するらしい。


検査台の上に横たわり、胸腹部のみなので両手は頭の上まで伸ばして待機する。足下から丸い形のアーチが移動してくる。


アーチの内側には、体を取り囲むように豆球らしき物が光って、規則正しく並んでいる。


「はい! 大きく息を吸って止めて下さい。」の声が掛かる。


息を吸って止めると、豆球らしき物が光りながらぐるぐると回り出し、アーチ全体が足下から頭に向かって移動してくる。


まるで体を輪切りにされているよな感覚で、奇妙な感じがする。


ただ寝ているだけで終わるから、良いんやけど…別に、と思いながらも何故か異次元の世界に居るような感覚が残った。


たった一つのイベントも、難なく数分で終了してしまった。





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